The Times Online JAN.20/2006

Interviewed by Pete Paphides (The Times) 原文
(Translated by MAKIO)

It's all right, Marr, we're only greedy

皆がスミス再結成を望んでる。可能性の半分を貴方がが握っている、とPetePaphidesは云う。

”Rワード?僕が気にするとでも?そんな事気にしてたら生きていられないよね。”

もしマンチェスター全域がリユニオンの話題で満ち満ちていたら、スミス創始者であるこのギタリストはたちまちコトを回収してしまうだろう。19年間、スミスというグループとは無縁だったと彼は云う。効果的な解散劇の後、彼はモリシーのソロアルバムを通して一度も聴いた試しがないのだ。

”どんな感じになっているか大体想像ついてたんだよね。聴いてみたら、まあ当たってた。”

しかして、噂の粉は少量ながら碾かれていた。この場合、1月末にスミスのベーシストだったアンディ・ロークと19年ぶりに同ステージに立つというニューズであり、更にマンチェスターにキラ星の如く他バンドも共演、目的は癌治療のパイオニアであったクリスティ病院へ化学治療の代わりに百万ポンドを寄付しようという、即ち”マンチェスターVキャンサー”というチャリティ・コンサート開催のニューズだったのだ。

モリシーは新作リリースの準備をしているので仕様がないにしても、マイク・ジョイス以外のドラマーを誰が想像出来ます?それにニューオーダー、バッドリー・ドローン・ボーイ、エルボー、ダヴズなど仲間バンドのシンガーが居ればこの夜は何でもアリなのでは?

”ちょ、ちょっと待った。” マーが注意する。

”僕とアンディ・・・僕らだってこれまで一緒にプレイするなんて全然考えていなかったんだよ。マイクの場合・・・それが何も起こらなかったって云うか。って、何でマイクじゃなきゃだめなの?バンドは解散したし、裁判だってあったんだぜ?!そんなの頼むから勉強しておいてよ!”

私はどもりながら謝った。”ちょっと混乱しちゃって…。”

”いい加減にしろよ!きみ、混乱なんかしてないだろ?!” マーは云う。

彼は私がちょっと鈍い人間を装っていると思ったようだった。しかし、私は鈍い振りなどしていなかった。 もし私が混乱するとしたら、まさにその裁判に、である。伝えられた所によると、未払いであった百万ポンドのロイヤリティを求められてモリシーとマーがジョイスとロークに訴えられた(ロークは示談が成立)が、ふたりを訴え出たのは飽くまでもジョイスとロークである。マーがスミスのどんなメンバーとつるんでいたって、それは思いも寄らない事だろう。

”解ったよ。じゃあ教えようか。”

ギタリストは、カップの傍らのミントティーのティーバッグぎゅっと絞りながら云う。

”僕たちは戻っただけなんだよ、スミス前夜に。そんなものより、僕たちの友情の方が大きかったってわけさ。”

彼の横顔にスミスであった時の面影はない。それでも尚、彼は忙しい男であり、リタイアするという選択も持たない。彼はシアトルのバンド、モデストマウスとの仕事を終え、オレゴン州ポートランドから戻ったばかりだ。彼らの繋がりは、”Shameless”のライター、ポール・アボットが仕組んだTV番組、"Pendle witch trials in the 17th century"から生まれたありそうもないコラボレーションから続いている。

来る夏、彼自身のバンドであるヒーラーズの新譜が発売されれば、次世代の若者がこのマーというひと味違う男の特性を、CRT画面からギラギラとしみ出すのを観る事になるかも知れない。心強い事に11歳と14歳の彼の子供たちが、パパの過去の有名なものより新曲の方を好んでいるらしい。

”This Charming Man"よりも、ってね。適当に云ってる気もするけど。”

障害は何もない。80年代のキッズはスミス帝国の歴史を記す、レトラセットされたビデオカセットを屋根裏に押しやるのだ。あたかもあほうどりコスチュームを軽々と着るマーのように。

今年は”The Queen is Dead”から20年。マー自身、このアルバムには最高のアンサンブルがいくつかあると語っている。私は訊ねた。”もし噂が本当なら、モリシーが8分も帝国の衰退を語るバージョンがあるらしいですね。事実、ロングバージョンはひとつ存在したんですよね”。

”君が知っているなんて可笑しいな。当時レコード会社が希少性のあるものを、ってんで8分バージョンの”The Queen is Dead”があるって事を話したんだ。12分バージョンもあったよ。まるでカンが何かみたいだったね。”

しかし、彼の妻、アンジーが20年以上も評価されない事はいいのだろうか。そりゃあマーはファンだろうけれども。カンについてなどの意見を持った女性と結婚したのだから、それはいいのか。

”彼女は”Hand In Glove”の秘密を知っているんだ。両親の家に行く途中、僕は後部座席で適当にギターを弾いていてあのリフが浮かんだんだ。だけど車はアンジーの両親から借りてるビートルだったからレコーディング機材なんか積んでないんだよ。焦ったね。結局そのままモリシーの家まで行ったんだけどその間彼女は”もっとイギーっぽい音にして”と云っていた。で、あの通りさ”。

”うわ、彼女をバンドに入れた方が良かったんじゃないですか?” 私は提案した。

”冗談だろ?何で僕たちの結婚生活がこんなに長く続いてると思うの?”

***END***

**解りにくそうな言葉解説**
”R-ワード” : Reunionの事でしょう。
”レトラセット” : 英国製レタリングシールのセット。ワープロのない時代、お世話になりました。
”あほうどりを着る” : よくわかりません・・・ (想像したのはジョン・クリーズ/*パイソンズ*/のあほうどり売る女)
”CAN” : カン。初期にダモ鈴木を擁したジャーマンロックバンド。

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