CROSSBEAT 2000/JUL.

インタヴューア:今井スミ

いつもの写真をちょっと加工。

前回お話した時、「あっと驚くような計画があるんだ」と言っていましたけど、それはこの、あなたがフロントマンとなるバンドを作る計画のことだったんですか?

「うんうん、そうなんだ!実は昨夜、初ライブをやったんだよ!」

えーっ、それってシークレット・ギグ?

「うん、ランカスター大学って所でやったんだ。オーディエンスは僕らが何者かも知らずに観に来て驚いてたけど、凄くいい雰囲気でノリまくったよ。まだその興奮が覚めやらなくて、今も耳の中がキーンとしてる(笑)。まだアルバムは完成してないから、観客にとっては当然初めて聴く曲ばかりだったんだけど、盛り上がってさ。ライブがこんなに楽しいって思えるのは、今まで無かったことだよ」

わー!それはエキサイティングですね!今回のこのヒーラーズでは、あなたが遂にメイン・ボーカルをとってるって事がとにかく大事件ですが、去年リンダ・マッカートニーの追悼チャリティ公演を英国のテレビで観ていた時、途中あなたが舞台に登場し、いきなり自らマイクをとって”ミート・イズ・マーダー”を歌いだした瞬間、「ええーっ、まさか!」ってホント驚いて、テレビの前で絶叫しちゃいましたよ!で、「いけてるよ、なんだ全然シンガーでいけるじゃん、ジョニー!」って大興奮。

「僕もそう思った(笑)ハハハ」

(笑)今までもバッキング・ヴォーカルとかはやってましたが、

「うん、最初にバッキング・ヴォーカルをとったのは、プリテンダーズだったな。その後も、ペット・ショップ・ボーイズのレコードでもちょこっと歌ったり。エレクトロニックでは結構歌も入れたりはしてたんだけどね。あの時はやはり(菜食主義の普及を推進していた)リンダ・マッカートニーのためのコンサートだったから、”ミート〜”は欠かせない(注:85年発表のザ・スミスの2作目タイトル曲でもあるこの曲の”肉食は殺戮だ”というメッセージは、当時若者に多大な影響を与え、ブラーのグレアムを始めとする多くの音楽ファンをベジタリアンに転向させた)、誰かが歌わなくちゃ、ってことになってさ。公演の企画をした(プリテンダーズの)クリッシー・ハインドが僕に相談してきたんで、「僕は構わないから、モリッシーにやるかどうか連絡をとって訊いてみたらどうかな?」って言ったんだ。歌詞を書いたのは彼だしね。でも彼は僕らに返事をくれなかったんだよ。でも誰かがやらねば、じゃあ誰が歌う?ってことになって、クリッシーが「あなたなら歌える!」って僕を励ましてくれたんだ。曲を書いたのは僕だけど、ヴォーカル・メロはモリッシーが作ったものだから、歌うのが難しかったよ。でも楽しんでやれたね。今回のバンドでは歌詞もヴォーカルの節も自分で書いたから、もっと自分らしさが出てると思うな」

あの時は結構堂々と歌ってるように見えましたけど、

「アハハ(笑)、ホントは怖くて仕方なかったんだ(笑)、でも大丈夫なフリをしてた。でも今はもう、ライブでは全然平気だよ。ライブに対する姿勢が変わったんだ。人生の内の1時間を存分に楽しもう!って気持ちでいっぱいさ。1時間家にいてテレビなんか見てるよりずっといい。皆にどう思われるかってことを気にするんじゃなく、自分が楽しむって事が大事だと実感してるんだ」

こんな風に歌えるなら、なんで今まで?って思うんですけど、例えば音楽やギターを始めた頃、歌もやろうなんて思った事は無かったんですか?歌えることは自分でも知ってたけど楽器に専念したかったからとか?或いは自信が無かったとか?

「自信が無かったわけじゃないんだけど、僕はギターを弾くのに本当に熱中してたからね。それが僕のやり方だって感じてたし、フロントマンになりたかった事も全くないし。僕としてはずっと、”他の人とコラボレーションすることの楽しみ”というのが大きかったんだ。今でもその気持ちはあるけど。今回も実は地元でいいシンガーを見つけたんで、音を聴かせて歌ってもらったりもしたんだ。けど他のメンバーがそれを聴いて”ジョニーの方がいいよ!”って言ってくれたんで、より自信がついたんだよ。ヒーラーズに関しては、まずバンドや音のアイディアが僕の中に生まれた。それをもし誰かとのコラボレーションって形にしたら、必ず何か妥協しなくちゃならないって思ったんだ。相手の考えや人間性をそこに取り込むわけだからね。それで、こういうバンドになったんだよ」

例えばあなたが手がけた様々な楽器の中でも、ギターは一番叙情的だと思うし、あなたは正に”ギターに歌わせる”と言えますが、声という新たな楽器を手にして、その感情表現はギターとは違ってますか?

「僕にとっては同じだなぁ。ギターは”機械”だ、と敢えて言うけど、”機械”であるが故に限界もある。そこが面白いんだ。今もまだ実験の旅の途中にいるんだけどさ、例えばザ・スミスの時代にも、バイオリンを使わずにその音色をギターで出そうと試みたりしたんだ。技術の発達によって、今は簡単にサンプリングでオーケストラの音も出せるけど、そんなの退屈だよね。歌も同じで、例え僕にオーティス・レディング並みの歌唱力があったとしても、同じように歌いたいとは思わないよ。僕が好きなのは、ある種の限界を持った歌い手なんだ。レイ・ディヴィスやジョン・レノン、カート・コバーン、マーク・ボランのようにね。僕はそういうロックンロールなシンガーに惹かれる。彼らはその限界を逆手にとって、特徴ある個性的な歌い方をしてるよね。僕はギターでも、これ見よがしな”ヘビメタ調速弾き”なんてやりたくない。僕にとっては楽器を弾くのは喋るのと同じだから、繊細に、詩的に、或いはユーモアを込めてギターを弾きたいと思ってる。歌に対しても同じ気持ちなんだ」

なるほど〜、ますますヒーラーズに対する期待は膨らみますが、残念なーがーらー!まだ音が手元に届いてないんですよ〜(泣)。で、あなたの各所での発言によりますと、例えば”ニルヴァーナとT・レックスとサンタナを足して割ったような”と描写していたり、シンセが入ってたりとか。すっごく想像するのが難しいんですが、基本的にギター中心で、

「うんうん、その通り!」

グラムでオルタナでダンス系もありで、

「うん」

ちょいラテンって感じ?

「あ、ラテンってのは無いな(笑)、僕がサンタナって言ったのは、いつかこのバンドで即興を交えてジャムりながら、2時間半のライブとかやりたいって思ったからなんだ、ヴァイブに乗ってさ(笑)。すっごくグルーヴがあって、とにかくギターの音がデカい!大音量で速い、それがヒーラーズなんだ」

最近、”ここ10年の英バンドはある種の傾向があるよね。過去のバンドから色んな鍵となる要素を抜き出して、それに一ひねりだけ加えるっていう。そんなことやってても意味無いと思うんだ”と言ってましたけど、ヒーラーズの音楽は、今のシーンでは他の誰もやってないようなものといえますか?

「うんうん、もう疑う余地も無く”その通り!”って断言するよ」

ではヒーラーズとその作品が音楽的に現シーンにもたらすものって何でしょう?

「人々は今、ミッド・テンポのロックだとか、心のこもってないブレイク・ビーツなんかから逃れたいと思ってるんじゃないかな。そこに僕らは、ヘヴィでダークでラウドな音を送り込むんだ。チャートなんかどうでもいい。ポップであることも洗練されてるなんてことも、どうでもいいんだ。僕らにとって大事なのは、エモーションとエネルギー、そしてビリビリとくる刺激なんだよ」

あなたが今回のアルバムで一番目指してることは、ズバリ、何?

「うーん、そうだなぁ・・・・・難しい質問だけど・・・・・自分の頭の中で鳴っている音を、誰かとの共作ではなく、僕独りで作れると自分自身で証明したかったんだと思う。そしてその機も熟していたしね。”ソロ・アルバムは作らないんですか?”って質問をこれまで随分受けてきたけど、そういう時、人々は僕に”モリッシー抜きのザ・スミス”のような音を期待してたからね。そしてまた、一緒に演る仲間を選ぶのにもすごく慎重だった。人間的にも音楽的にも共感出来る人を探していたんだよ。だから長い時間がかかったんだ。僕はラジオとかも聴かないようにしてるし、今のシーンにあるような音楽には影響を受けたくなかった。それよりも、僕がこれまでの人生を通じて自分自身の中で積み上げてきた音に耳を傾け、それにインスパイアされたいと思ったんだ。そういうとちょっと勿体ぶってる風に聞こえてしまうかも知れないけど、そういうんじゃなくて・・・・・うん、僕自身のこの20年の集大成のようなものだね。そして同時に、これまで僕が関わってきたどのバンドとも似ていない音楽を作りたかったんだよ」

では、ヒーラーズがこれまであなたがやってきたバンドと一番違ってる点は何だと思います?

「んー、そうだなぁ・・・”必要に迫られて”る状況じゃないってことかな。例えば、マンネリで出口のない、地方在住のティーン・エイジャーの毎日から抜け出すためにザ・スミスを始めたときはそうだった。一緒にやりたい!って気持ちで集まった人間達がやってるという点ではザ・ザと似てるかも知れないな。エレクトロニックは、ザ・スミスやニュー・オーダーから学んだことを教訓に、人間的に通じ合える友達と一緒に”ミュージシャンであり続ける”ってことに主眼を置いてたと思う。ヒーラーズは、芸術上の実験っていうか、ステージでの1時間が全て!っていうか、うまくいかなくたっていい、失うものなどない!って感じなんだ。2人でレコードを作るのが中心のエレクトロニックとはそこが違う。ヒーラーズは何ていうか・・・・・家族みたいなんだよ。メンバーの6人だけでなく、それに関わる人々みんなで一族をなしてるんだ。6人のうち最初に一緒にやろうと決めたのはザック(・スターキー。元ビートルズのリンゴ・スターの息子)。彼とはニューヨークで出逢って意気投合したんだ。彼のドラムスに対する姿勢は、僕のギターに対するのと同じで、僕にとっては正に同志、”ソウル・ブラザー”なんだよ。彼がどこの誰かってことは全く関係なくね。次にパーカッションのリズに、シドニーで出会った。彼女が紹介してくれたのが、シンセサイザーを操るリー。彼はロンドンの出身なんだけど、オーストラリアの熱帯雨林でマック(コンピュータ)と一緒に暮らしてたんだ(笑)。ウィリアム・オービットとも仕事をしたことがあるんだよ。それからセカンド・ギターが、マンチェ出身のアダム。彼はこれまでバンドを組んだことはなかったけど、才能のあるやつなんだ。そして最後に加わったのがベースのアロンザで」

おお、元クーラ・シェイカーですね!

「そうそう、これは運が良かったねぇ。僕ら、ベーシストだけが欠けてて、どうしようかと思ってたら、クーラが解散だろ。ラッキー!とばかりに、すぐに彼にアプローチしたよ。彼ほどの人物はなかなかいないしね。人間的にもとてもウマが合って、この家族の最後の一員になったんだよ」

で、いよいよヒーラーズが始動したわけですが、例えばザ・スミスの解散から13年近くが過ぎた今も、やはり80年代で最も偉大なバンドの1つであっただけに、”元ザ・スミスの〜”という肩書きはあなたについて回ってますよね。一方今の10代、20代前半の人たちにはザ・スミスをリアルタイムで知らなかった人たちは一杯いると思うんですが、そういう人たちにこそ先入観なしに、新しいものとしてこの音を聴いてもらいたい!っていう欲求はあります?

「んー、例えばさ、ザ・スミスにしてもザ・ザにしても、その音楽を好きになる人はいつの時代にもいると思うんだ。何故かと言えば、やはり優れた音楽だからね。例えばティム・バックリィや昔のローリング・ストーンズの作品が今も聴かれているように、良いものは時代を超えて受け継がれていく。だから、殊更に新しいものとしての有り様にこだわってはいないんだよ。僕らの音楽を感じ、気に入ってくれればそれでいい。昔のでも今のでも、自分の作った音楽を人々が自分の家でかけてくれるっていうのは、ミュージシャン冥利に尽きるなぁ、って思うしさ。けど若い世代の人達は、ヒーラーズの方をもっと気に入るかも知れないね。ヒーラーズは今存在してる今のバンドだからさ。どっちにしても、僕がそれでフラストレーションを感じるようなことはないよ。それからヒーラーズが今起きていて良かったなと思うのは、例えば何年も前から世間に出回っているような話をもとに、僕についてあれこれ想像する代りに、現在僕が何をやってるかが率直に人々に伝わるからね。人は誰しも変わるものだし、そうあるべきだ。僕は人間としてもミュージシャンとしても変わったと思うんだ、多分良い方向にね。まず、僕はギター・プレイヤーとして進歩したし、ヒーラーズを聴いた人達は皆、僕がこれまでやったどのバンドよりも良いって言ってくれてる。勿論自分でもそう感じてるよ」

なるほど。では今度はアルバムに関して聞かせて下さいね。さっきまだ完成してないって言ってましたけど、

「うん、レコーディングは終えたんだけど、今ライブ活動を始めたから、この数週間の一連の日程が終わったらミックス作業に入って完成させるんだ。これってめったにないやり方だし、いいアイディアだと思ったんだよね。ライブでやった事をミックスに活かしてみるとか、新しい事を実験してみるとか。始めて間もないバンドだから、ライブで曲を知らないオーディエンスの反応を見るのは凄く興味深いしさ」

このアルバムに収録されてる曲は、いつ頃から書き始めたものなんですか?

「この前に君と会って喋った、あの直前くらいだよ」

っていうと、1年半位前?

「うん、あの頃だね。実際にレコーディングを始めてからは8ヶ月だけど」

って事は、エレクトロニック等の曲作りと並行してたわけじゃなく、このバンドの為に特に書いた曲ってこと?

「そうそう。時期は正確に覚えてないけど、エレクトロニックのアルバムを完成させてからリリースするまでの、その間の期間にこのアルバムの曲を書いたんだ」

ほほー。歌詞も全部自分で書いたそうですが、それは出来上がった曲に後から詞をつけたって感じですか?

「うん、大部分はそうだけど、ものによっては歌詞が先のもあるよ。丁度取り掛かってるやつに関して言うと、先に新しい歌詞が一杯出来ていてね、後でそれにも歌詞をつけようと思ってるんだ。それって僕にしては珍しい事なんだけど、歌詞を書く作業はすごく楽しんでるし、大好きだよ」

その歌詞というのは、例えば客観的な物語というよりは、自分の体験について?

「うん、基本的に自分の経験に基づいてる。でも、僕の周りの人達の話もあるんだ。僕の周囲で起きてる出来事とか。僕の歌詞の大抵は、えーと、何ていうかな・・・・・ハハハ(笑)、ちょっと待って、言葉を探してるから・・・・うん、溢れる憂鬱、精神的な不安定、情緒的な不安定さについて歌ってるんだ。”スピリチュアル”って言葉は敢えて使いたくないな、宗教とか神は関係無いからね。つまり、僕らにとってごく日常的なこと、人間関係やフィーリングについての歌だよ」

ふむふむ、ではそんな風に歌詞で自分の感じたことを表現するというのは、あなたにとってどんな意味を持ってるんでしょう?そこで気持ちを吐き出す事でセラピーになるって人もいますけど。

「いやいや、セラピーってのはないな、僕の場合。ヒーラーズがやってる事は、ある面”2分間燃えて、気持ち良くなるためのロックンロール!”ってことなんだ。だからと言ってその意味を矮小化することなしにね。だもんで、誰かが”どうして僕の上にはいつも雨が降り注ぐのだろう〜”(注:トラヴィスの歌詞の一節)なーんてウダウダ言ってるのにはウンザリくるよ」

アッハッハッハ(笑)

「へへへ(笑)、そうそう、ローリング・ストーンズのレコードを大音量でかけてればさ、自分の上に雨が降ろうが、どうでもよくなっちゃうもんだよ(笑)。つまりはそういうこと、それを歌いたいんだ」

今までは殆どの場合、あなたが書いた曲に他の人が歌詞をつけてましたよね。音で情緒を表現するという意味においては、今回自分の歌詞に自分の曲がつくということによって、作曲の面でも今までと違う部分があったんでしょうか?

「うん、そういう面はあるだろうね。特にこれから先は、そういう実験的な意味も含まれると思う。このアルバムを完成させたら、また新しく書いた曲に取り掛かって行くつもりだけど、その幾つかはさっきも言ったように歌詞から出来てるからね。あまり頭の中で先走り過ぎちゃいけないと思うんだけど、先に歌詞を書いてそれに曲を付けるってやり方も面白いのがわかったし、今回じゃなくて次のアルバムではそういうのが中心になるんじゃないかな。予め出来ている歌詞のコンセプトや筋に合うような曲をそれにつけるという方法を試してみようと思ってる。でも今回のヒーラーズのアルバムでは、その中心が”OK、3分間気持ち良くなろうぜ!”ってタイプの曲なんだ。僕自身がティーンの時に聴いてた曲から得ていたのが、そういう感覚だったんだよ。自分がマーク・ボランやパティ・スミスの曲を聴いて感じたのと同じような・・・・・。他はまた、僕が10代の時に感じてた、フラストレーションや混乱といった気持ち。”Caught Up”って曲は、16歳の頃、僕が心の中で抱いていた概念について歌ってるんだけど、当時は親や教師達に”そんなのは現実的じゃない”って言われ続けていたんだ。でも自分がいざ大人になって振り返ってみると、僕が心で感じてたことの方が正しかったって分かった。ティーン・エイジャーの多くが、自分の考えてることが正しいのか混乱してると思う。自分は駄目なんじゃないかと思ったりね。だけど実は、15,6歳の人間の方が、物事の本質を見る目を持っているって思う。本当はそうじゃないくせに、お互いに好意を抱いてるようなフリをしてる見せ掛けの人間関係が横行する世の中の、偽善やデタラメを見抜けるんだ。他には超越的な観念のフィーリングについての歌や、ドラッグに関するくだらない話をしてる連中のこととか、そういう色んなテーマを扱ってるよ」

さて、先程もライブがとっても楽しいと言ってましたが、

「うん、長い間ずっと僕はスタジオ・ミュージシャンとして、レコードを作ることを主として活動してきたからね。今はライブが大好きなんだ。これまでそんな風に思った事は無かったんだよ。子供の頃から僕の夢はレコードを作ることで、それこそがただもう魔法のようなことって思ってた。今もそう思うけど、バンドとオーディエンスの間に生じる不思議な相互作用、人と人との間に湧き起こるエネルギーが凄く面白いんだよ。ギグもあんまり観に行かなくなってたんだけど、それは興味を持てるようなのが無かったからなんだよね。けどそういう状況を変えて行きたいと考えてる。オーディエンスに承知しといてもらいたいのは、皆がノッて体を揺らせば、僕ももっとノッてくるってこと。皆がどんどん盛り上がってノリまくれば、僕も更にノリノリになる。フィーリングやエネルギーのキャッチボールなんだよ。もし皆が全然体を動かしたくなくて、じっと立って音楽を堪能してたいんだったら、それはそれでいいんだ。ただ皆がノレばノルほど僕もそうなる。1時間半楽しもうぜ!ってことなんだよね」

英国では、今夏ハッピー・マンデーズと共にオアシスのスタジアム公演のサポートをやりますよね。あなたはもう大舞台は慣れっこだと思いますけど、新バンドとしていきなりこういう大きな会場でやることについてはどう思います?新バンドを皆にお披露目するのにいい機会とか?

「ほんとは小さい会場が好きなんだけどね。いいヴァイブがあるから。エレクトロニックでも結構大きい場所でやったし、プリテンダーズではとんでもなく巨大な会場で演奏したなぁ・・・・・。でも(オアシスの前座は)面白い経験になると思ってるよ。ま、僕らは(機会があれば)何処ででもプレイするけどね(笑)」

(笑)そして、ザ・ザ以来の約10年振り2度目の来日を、いよいよこのバンドで果たすわけですが、

「そうだよなぁ〜、日本には1回しか行ってないもんなぁ」

ええ、それもフジ・ロック!

「うんうん、楽しみにしてるよ!」

抱負を聞かせてもらえます?

「そうだね、まず長い長い間僕を応援してきてくれた皆に一言、僕は今も理想を抱いてそれに向かって進んでいるよ!ポジティブで、そして新しい音楽のアイディアも一杯あって、音楽への思いにも溢れてる。うん、これまでの人生の中で一番音楽に燃えてるよ。音楽が自分にとってこれまで以上に重要な存在になってるんだ。僕は今でも音楽やってるからね!それから新しいファンの皆へ、”ようこそ!”。昔の作品も楽しんで聴いてくれるのは嬉しいよ。でも僕らにはまだこの先長い道のりがある。まだまだ旅の途中、道の半ばまで来たところなんだよ」

そういえば公式HPで以前、「シニカルな正論を吐くより、間違ってたって理想主義であるほうがいい」って発言してましたよね。それにはグッときました。

「ハハ(笑)、うんうん、それこそが僕の人生の信条なんだよ。でもね、知ってるかい?もしその生き方を貫けば、最後には理想主義且つ正しくなれるんだよ」

そうか、うん、それは励みになります。そうそう、その公式HPではファンの質問に誠実にユーモアも交えて答えているのがとっても印象的だったんですけど、

「うん、皆が僕に関心を持ってくれるって事は光栄だなって思うしさ」

そんな中、相変わらずモリッシーやらザ・スミスの再結成のことやらを質問してる人達も多かったですよね。

「そうだねぇ(笑)」

それに対し、あなたは”つまんない質問だなぁ”とか言いつつもちゃんと答えていて、スゴイなー、と。でも同じよ〜なザ・スミス系の質問の連続には、私も読んでいて”うへー、またか・・・・・”と思ってしまいましたが、

「アハハ(笑)」

今回奇しくもフジで、日は違えど彼と同じステージに立つことになるので、また色々と外野がうるさいかもしれませんよね。それにはどう対応していく心づもりなんでしょうか?”勝手に言ってれば〜?無視無視!”って感じ?それとも、

「えっ、モリッシー、フジに出るの?」

そ、そうですけど?

マネージャー:「あの、そろそろ時間です」

あっ、はい、あのぅ・・・・・、

「それホント、マジで?」

ご、ご存知かと思ってたんですが・・・・・・

「いやぁ・・・・・知らなかったよー・・・・・・」

あ〜・・・・えーと・・・・・。

「あー、うーん、そうだな・・・・・わかんないけど、まぁ、どうという事もないよ、うん、気にしないってことさ」

 

---------- END ----------